バスでの心温まるエピソード

マレーシアにおいて、比較的安い運賃で利用できるバスは、民間の大切なライフラインとして、多くの人々が利用していると言われています。 そんな環境だからなのか、バスの中ではありとあらゆる人種の人々に会う事が出来ます。

特に子連れで乗った時には、見ず知らずの人が話しかけてきたりする事も珍しくなく、子どもに一生懸命話しかけてくれる人も居たりと、それなりにバスでの時間は心地よいものです。

でも、決して始めからそうだった訳では無く、まだ、乗り方もほとんどわからない段階では、周りの人の視線が気になった事もあり、毎回ドキドキしながら乗車していました。

そんなある時のこと、ちょうど、運賃の支払い方法が現金からカードへ移行する時期にはいっていたらしく、バスに乗り込んだ際に、カードを買う様に指示されたので、早速買う事にしたんですけども、イマイチ使い方が把握できませんでした。

買ったはいいけども、「大丈夫かな」「降りる時にもう一度タッチパネルにタッチするのかな」など悶々と考えていたら、そんな私の様子を察してか、ちょうど隣に座っていた中年の女性の方が、降りる時に「もう一度タッチするんだよ」と教えてくれたんです。

更には、その後、その私とのやり取りを周りで見ていた他の乗客の方が運転手さんに、マレー語で解説までしてくれたんです。 そして、いざ、私が降りる時が来て、皆の視線が一斉にこちらに注がれているのを感じつつ、ドキドキしならタッチパネルにタッチ。

そして、料金の支払いが完了できた瞬間、何と、周りのお客さん、運転手さん全員が「オ~ケ~!」と、凄い大声で言ってくれたんです! なんだか、ずっと見守ってくれていたみたいです。しかも、そんな大した事じゃないのにですよ?

余りの驚きと喜びで、私にも笑顔があふれて、皆に手を振ってお礼を言い、バスを降りました。 その後は、何とも言えない幸せな気分になった事は、言うまでもありません。

この様に、一見無愛想で、怖そうに感じてしまう事さえあるマレーシアの人達ではありますが、様々な体験を通して実はとても温かく、フレンドリーな人柄である事がわかる様になってきました。

それからは、以前よりもずっと、マレーシアの人達の事をもっと理解しようと、努力する様になっています。

スポンサード リンク

このページの先頭へ